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写真用三脚を「動画対応」にグレードアップ!

 

三脚と雲台の間に付けるだけで、水平出しが確実になる「スリック レベリングユニット」

 

デジタル一眼レフの新製品に「動画機能」が入ることが当たり前になりました。デジタル一眼レフのことを、英語で「DSLR」といいますが、動画機能付きのデジタル一眼レフは「HDSLR」というそうです。ハイビジョン(これは日本だけの呼び方で、英語では「ハイディフィニション」)を表す「HD」と「DSLR」のかけことばですが、うまくいうものだと感心します

さて、動画撮影には三脚が必需品ですが(テレビ局のプロはほとんど三脚を使って撮影しているのをご覧になると思います)、写真用の三脚ではそのまま動画撮影には使いづらいものです。画面を滑らかに動かす機能がなく、写真として「止めて写す」ことを優先しているため、動画の動きとは異なるからです。しかし、この点はスリックで「動画対応3ウェイ雲台」を発売しましたので、写真撮影用とビデオ撮影用を兼用することができるようになりました。

ところが、ビデオ専用の三脚と写真用の三脚を比べると、もう一つ見劣りするところがあるのです。それは三脚の水平出しに関する部分。写真用の三脚は「撮りながらカメラをパン(水平移動)する」というのは、流し撮りの時程度です。基本は「固定して撮る」ものなので、三脚自体が水平でなくても、雲台部分で水平にして撮影することができます。ところが動画の場合、「撮りながら雲台を回転させてパン(水平移動)する」ので、三脚自体が傾いていて雲台部分の調整で水平にした場合は、パンをしているときにドンドン傾きが変わってしまうことになります。通常の写真用三脚に、動画対応雲台を取り付けて動画を撮影する場合に最も気を付けなくてはならないのが水平出しです。3本の脚部の伸縮でエレベーターの軸が垂直になるように調整する必要があります。その点ビデオ専用の三脚は、写真用の三脚の「エレベーター」がある部分に「ボールレベラー」という水平を調整するしくみを備えているのです。自由雲台のような、ボールを固定する構造で簡単に水平位置を調整できます。写真用に三脚にこの構造を取り付けできれば、動画撮影が断然ラクになります。そこで製品化したのが「スリック レベリングユニット」なのです。

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水平出しがラクにできる、ビデオ専用三脚の「ボールレベラー」

 

持っている三脚に「レベリングユニット」を取り付ける

それでは、既に持っている三脚に「レベリングユニット」を取り付けるにはどうすればいいのでしょうか?

レベリングユニットを取り付けるには、少なくとも雲台部分と三脚部分が取り外せる製品である必要があります。また、レベリングユニット単体で300g弱とそこそこの重さがあるので、パイプ径20mmクラスの旅行用三脚には向きません。しかしその他の三脚であれば、大型のものでも対応します。レベリングユニットの三脚取り付け側のネジ(メスネジ)は、U1/4インチ(小ネジ)とU3/8インチ(大ネジ)の両方に対応します。元々は小ネジ用ですが、アダプターをコイン等で取り外せば、大型三脚に使われる大ネジに取り付けできるのです。

三脚部分と雲台部分は雲台とエレベーター部分をしっかりと締めた状態で、雲台を右回り(反時計回り)に回すことで取り外しできます。雲台の付いていた三脚側の「雲台取り付けネジ」にレベリングユニットを取り付けます。そしてレベリングユニットに雲台を取り付けると、完成です。元々の雲台が「動画対応」の場合はいいのですが、そうでない場合は、レベリングユニットを使うなら、雲台も動画対応の雲台か、ビデオ用のものに交換したいところです。レベリングユニットは簡単な操作で5°までの傾きを解消できます。5°というのは、一目見ただけで「傾いている」というくらいの角度です。数値だけ見ると物足りないように感じるかもしれませんが、もっと大きな角度を修正してしまうと、三脚としては不安定な立て方になってしまいます。

動画対応の一眼レフの機能をフルに引き出すなら、是非検討したいアクセサリーですが、雲台と三脚の間に取り付けるという作業が慣れない方にはわかりづらいかもしれません。そのため、スリックではあらかじめ三脚と動画対応雲台、レベリングユニットをセットした「プロ 500 HD-LV」も発売いたしました。三脚を新しく買う人にはお勧めです。

 

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レベリングユニットを取り付けるには、まず三脚から雲台を外します。雲台とエレベーター部を動かないようにしっかり固定してから、雲台を反時計回りに回します。

 

 

三脚にレベリングユニットを取り付けます。わかりやすいように大ネジのアダプター半分出した状態で見せています。小ネジに取り付ける場合は、このアダプターをねじ込んだ状態で取り付けます。

 

 

動画対応の雲台を取り付けて完成です。

 

 

レベリングユニットはツマミ1カ所の操作で水準器をみながら簡単に水平出しができます。

 

三脚がこんなに傾いていても、レベリングユニットを使えば雲台取り付け部を水平に保つことができます。

 

 

プロ500 HD-LV。あらかじめレベリングユニットが組み込まれている。